居場所支援利用者T君の軌跡 2

~機関紙「よってかっしゃい」27号から~

居場所支援を利用したT君の軌跡
②T君の思い(2012年6月)
 私の1日は朝7時から始まる。8時までに学校へ行き、真面目に授業を受け、午後には部活に打ち込む。そうした平凡な毎日を送っていた…はずだった。どれほどの時間が経ったのだろう。私は毎日が孤独であった。その生活は嫌ではなかった。むしろ、この現実を「幸せ」と受け止めていた己がいたのである。

 思い返すと、高校受験というものはストレスの塊だった。進路で友だちと決別することに悩み、親父の入院、自分自身の体調不良…もう限界だった。高校へ入学して、中学と違った環境に全く慣れなかった。何もかもが嫌だった。半年も経たないうちに学校を休むようになった。

 毎日先生から電話がかかってくるが、それすら雑音になっていた。家で読書やゲームをして、ただただ1日が過ぎるのを待っていただけである。私自身もこんな生活は限界だった。しかし、それを変えるきっかけもなく、ただ寂寞たる思いを抱えていた。

 ぱーむぼいすとの出会いは母の紹介であった。「話だけでも聞いてみないか?」と言われ、不安ではあったが話くらいならよいかと、行ってみることにした。初対面で緊張していた私だが、理事長と清水さんにこれまでに心の中にあった全てのことを伝えることができた。彼らは迷っていた私に進む「道」を与えてくれた。それが一番嬉しかったのである。

 何もやることがなく、家でごろごろして過ごしていた私に、里芋掘りの仕事を与えてくれ、週3日畑に通ったこともあった。高校も長野の通信制高校へ転入した。
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 私は毎週土曜日にぱーむぼいすに来ている。私と同じように、毎週ここに通う仲間がいる。その仲間たちと農作業や雪掘り、昼食作りなどいろいろな体験をして楽しく過ごしている。
 こういう体験は今までの生活をしていたらできなかったことだ。今はとても充実している。

その3に続きます。
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by gaku-taku | 2017-03-14 09:15 | 機関紙