人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2010/10/07 清水副理事長講演

 平成22年10月7日19:00~20:30
中野市福祉ふれあいセンターにて
「心の病サポーター講座」全4回のうちの第3回目として、
テーマ「不登校の子を持つ親の気持ち」について、
当法人副理事長清水美鶴が講演を致しました。

2010/10/07 清水副理事長講演_b0185245_181798.jpg


 持ち時間1時間30分のうち約20分を、当法人についての説明、そして「ひきこもり」「不登校」とは?、また「ひきこもり」「不登校」の現状を各種データと資料を元に説明をしました。その後、約1時間余を清水と一人の母親の対話形式の講演となりました。

2010/10/07 清水副理事長講演_b0185245_1819768.jpg


 清水と一緒に登壇してくださった「母親」というのは、当法人に相談されたあるお母さんでした。中学生の息子さんの不登校に至ったきっかけから、その後1年分の一覧表を用意し、お話ししてくださりました。その際、お母さんや息子さんの様子やご心情、また学校や相談室等の周囲の支援とともに、当法人のひきこもりや不登校の青少年対象の日中活動支援をご利用されたこともご紹介いただきました。

 その日中活動支援は、とある民宿にご協力いただいた「民宿の手伝い合宿」でした。不登校の息子さんとその弟さんが2人で参加され、楽しそうな様子を綴ったメールを何度かお母さんが受け取っていました。
 が、些細な事や、家から離れた不安などから、突然「ここに居るのが苦しくなった」というメールを息子さんから受け取ります。その時、お母さんは以前とは全く異なる行動をとりました。それは「すぐ迎えに行くこと」でした。
 以前であれば、「もう少しの頑張り」を強いてしまっていたお母さんでしたが、その時は清水にも「すぐ行くこと」を勧められ、その行動は子どもたちを大変驚かせたのでした。きっとお母さんの変化や気持ちも一緒に受け取られたことでしょう。

 息子さんへの支援は当法人だけではありません。相談室の先生の娘さんの好きなゲームが共通で、その話題から先生とのメールのやりとりへ発展していきました。
 そんな日々の中、息子さんは徐々に心の不安を解消しつつあり、自ら外出もできるようになってきました。お母さんも不登校を考える県民のつどいや不登校の親の会に参加するようになってきました。

2010/10/07 清水副理事長講演_b0185245_18193522.jpg


 不登校をすぐ直せる特効薬などありません。その学校に行けない状態の子をありのまま受けとめ、付き合って行けるよう母をはじめ、家族の支援も重要です。
 母も支援することで子の支援となります。この母子には当法人のみならず、学校、相談室の先生、スクールカウンセラー、病院、中間教室、親戚、友人…と様々な人々や機関の支援の手がありました。それぞれの支援は親子を中心とする多面的な支援となっています。その多面的な支援は、母子を包む大きな力となっています。
 清水も講演中話しておりました、「help!」をあちこちに発信することが肝要です。そうすることで様々な情報や支援をたぐり寄せ、それらを有効に活用しましょう。現在では行政や学校の支援体制も充実してきています。自分や子どもに合う情報と支援を取捨選択していけばいいのです。

(事務局 鈴木)
by gaku-taku | 2010-10-10 18:23 | 相談事業